60人が本棚に入れています
本棚に追加
「おっちゃんの南国での収支を2ヶ月に渡りチェックしたんです。」
南国おやじは眼球をカッと開けた。
そして、南国おやじは笑顔で言った。
『なーんでそんな事してんだー!(笑) で、いくら勝ってた!?』
勝ってた??
南国おやじは自分のお金がみるみる減っているのを知らないのか?
僕は、気まずいが正直に言った。
「あの、2ヶ月で……50万近く…………………負けてます。」
『………。』
「………。」
南国おやじは、顔が真っ赤になり、叫んだ。
『……嘘を…つくな!!……ちょ、貯金だって、ふ、ふ、増え続けているんだ!!』
南国おやじ……嘘は辞めろ…。
店内には、何故かSPEEDの[熱帯夜]が流れている。
♪これ以上自分に嘘が付けない もう良い子じゃいられなーい♪
寛子の歌詞が胸に響いた。そうだ、南国おやじよ、嘘は辞めろ。
最初のコメントを投稿しよう!