南国おやじ

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そして、彼は初めて怒った。 『そもそも、何で店員のお前にそんな事言われなきゃいかん!!』 確かにそうだ。僕は店員。南国おやじはお客様。しかし、僕は正直に言った。 「あのね、オレ、おっちゃんの事嫌いじゃないし、こんなんでせっかくブライ運送で稼いでる給料を使って欲しくないんですよ?」 南国おやじは言った。 『だから!!お金のどこで何に使おうと、オレの勝手だろ!!そもそも何でお前はオレがブライ運送で働いてるのを知っているんだ!!ストーカーか!!』 いや、毎日着てるジャンパーに書いてありますやーん。 その瞬間、インカムに「南国おやじ怒ってるけど、どーした?」と、ホール内にいる社員に言われた。 僕は、これ以上南国おやじと戦ってはいけない。お客様は神様。と言う常識を再確認し、我に返った。 「す、すいません!」 僕は平謝りした。 ゆでダコの様に、真っ赤な顔をした南国おやじが言った。
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