運命の糸

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朝7時、昨夜降った雪が薄く積もっており、鳥が鳴いている。 天気は清々しいが、気温はものすごく低く、とても、すぐに布団からでられたものではない。 そして布団の中で、丸まってもがいているのがこの物語の主人公である祐典だ。 しばらくすると、 「起きろー!」と、祐典の姉である祐香が飛び乗ってくる。 条件反射のように飛び起き、 「はい、起きました」という。 これがいつものパターンだ。 姉は細身で、かなり美人で姉弟はすごく似ている。 そして、一歳差ということもあり、すごく仲が良い。 祐典はすぐに祐香を追い出して、着替えて、部屋をでるとまた祐香が飛び付いてくる。 いつものことなので、祐典は特に動揺はしない。 リビングに行くと、祐典の二歳年下の妹である祐未が先に朝食をとっていた。
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