もう一つの出会い

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「一緒に帰りたいから。それ以外に理由がいるの?」 それだけ言うと私の背の高さに合わせて不思議そうに顔を覗き込んでくる。なんて綺麗な容姿――… じゃなくて!! この人は一体何を考えているのだろうか、もしかすると新手の詐欺かもしれない。 「遊びなら他当たってくれませんか?私暇ではないので」 食べていたお弁当を袋にしまい、椅子から立ち上ろうとした瞬間 ―ガシッ!! 腕を掴まれ引き戻される。 「遊びじゃなくてマジだから」 「離してっ…」 「放課後に正門で待ってる」 「だから行かないってば」 もー…なんで私!? 五十嵐さんだったら女の子なんて選び放題だと思うのに何故私みたいな凡人を誘うの分からない、やはり罰ゲーム?
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