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「来るまでずっと待ってるから。じゃあね莉衣子」
「ちょっと…」
男は爽やかな笑顔を残し手をヒラヒラ振りながら教室を出て行った。
信じられない――!!
「美沙、黙ってないで何とか言って」
「……無理、あの笑顔反則」
「バカ美沙」
先程の嘘臭い笑顔に騙され放心状態の美沙は顔を真っ赤にして気絶寸前で何を言っても無駄。
「最悪……」
何て強引な男なんだろう。
まさか帰り際にカツアゲするつもり?だったらヤバい、今日千円しか持ってないのに…段々よからぬことを考え出していた。
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