もう一つの出会い

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―――― ―― ここは――…どこ? 景色がピンク色に染まって遠くから子供の声が聞こえる。 『ねぇリーちゃん。桜の花言葉って知ってる?』 『知らない。比呂君は知ってるの?』 あれは――…比呂君と、私? 『優しさと純潔なんだって。ママから聞いたんだ』 『じゅんけつ”ってなぁに?』 『ガラス玉みたいに透き通って綺麗なことだよ。まるでリーちゃんみたいでしょ?』 今より遥かに幼い比呂君が私に優しく笑いかけて頭にソッと桜の花を飾ってくれた。
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