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撮影が終わって、リカのお店
『ALOHA』に到着したのは、深夜2時を過ぎていた。
「遅くなって、ごめん!」
慌てて俺が中に入ると、リカは、カウンターで伏せて寝ていた。
「あ!‥瞬。」
俺のデカイ声と勢いよく開いたドアの音で、ビクッと起きた。
「あ‥起こしてごめんな。」
こんな夜中に時間を作ってもらって申し訳なくなった。
「謝ってばっかりね。」
リカはクスッと笑った。
「彼女とはうまくいってる?」
なんだよ、それは。。。
あ‥そうだった。
俺は待ってる人がいるんだってリカの前から姿を消したんだ。
「リカに嘘ついてた。
俺の仕事‥聞いて喜ぶ奴もいるけど、リカはそうじゃない気がしてさ。
あの時も、仕事の都合で急遽戻らなきゃいけなかったんだ。
もし、あの時、俺がちゃんとリカに言ってたら、どうした?」
俺は、この事が気になっていて、リカにいつか聞いてみたかったんだ。
「…うん、日本には来なかった。」
やっぱりね。
リカはそういうタイプだ。
「瞬は、皆の瞬だから、ワガママは言えないもん。
」
リカは目立つことは好きなくせに、合わせることは嫌う。
我慢することはせず、自由奔放だから。
「だけどね、瞬に会いたくて…!?はにかむリカが可愛くて、思わずリカを抱き寄せていた。
「わ‥ビックリ。」
リカが耳元で呟いた。
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