6、試練

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瞬とリカは毎日、連絡はとりあっていても、メールはお互いに時差があるし、電話なんて、声を聞けるぐらいの短さだった。 「ちょっとした合間でも携帯放さないんだね。」 リカにメールをしていたら、碧が隣にいた。 「私のときは、そんなにマメじゃなかったけどなー。」 「お互いこんな仕事なんだし仕方なかっ‥。」 ヤバ! これじゃ、リカは一般人だと言ってるようなもんだ。 「なんか落ちてるよ?」 「え?」 碧が俺の足元から何やら拾い上げたものは… 「ALOHA?」 リカから受け取っていたカードだ。 バックから携帯を取るときに落としたのか…。 「瞬の家の近くなんだね。 ね、今度連れてってよ。」 わぁ! それだけは絶対無理なんですけど。 「あぁ。落ち着いたら。」 否定するのは不自然だろうから、仕方ない。 「これ、もらっていい?」 勘弁してくれよ‥。 あーでも、違和感を与えたら、何かあると思われるからな。 「‥どうぞ。」 「何?なんか間があったんですけどー。」 「ない!」 「そぅかなぁ? ま、いいや。 てか、ハワイアンいいね!超行きたい! あ‥ハワイって‥。」 碧が何かを察したようにしている。 「なに?」 悟られないようにとぼけてみた。 「んーん、なんでもない。」 碧がリカのことを知って、何かするとかそんなんじゃないけど、元カノと今カノとの接触は避けたいもんでしょ‥普通ね。
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