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瞬とリカは毎日、連絡はとりあっていても、メールはお互いに時差があるし、電話なんて、声を聞けるぐらいの短さだった。
「ちょっとした合間でも携帯放さないんだね。」
リカにメールをしていたら、碧が隣にいた。
「私のときは、そんなにマメじゃなかったけどなー。」
「お互いこんな仕事なんだし仕方なかっ‥。」
ヤバ!
これじゃ、リカは一般人だと言ってるようなもんだ。
「なんか落ちてるよ?」
「え?」
碧が俺の足元から何やら拾い上げたものは…
「ALOHA?」
リカから受け取っていたカードだ。
バックから携帯を取るときに落としたのか…。
「瞬の家の近くなんだね。
ね、今度連れてってよ。」
わぁ!
それだけは絶対無理なんですけど。
「あぁ。落ち着いたら。」
否定するのは不自然だろうから、仕方ない。
「これ、もらっていい?」
勘弁してくれよ‥。
あーでも、違和感を与えたら、何かあると思われるからな。
「‥どうぞ。」
「何?なんか間があったんですけどー。」
「ない!」
「そぅかなぁ?
ま、いいや。
てか、ハワイアンいいね!超行きたい!
あ‥ハワイって‥。」
碧が何かを察したようにしている。
「なに?」
悟られないようにとぼけてみた。
「んーん、なんでもない。」
碧がリカのことを知って、何かするとかそんなんじゃないけど、元カノと今カノとの接触は避けたいもんでしょ‥普通ね。
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