6、試練

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一応、リカにメールをしておくか。 いくら碧と二人きりじゃないとしても、俺が行くことが動揺させてしまうだろう。 「海!聞いて聞いて! 今から、瞬が来るのよ。 しかも、樺島 碧も一緒だって。」 メールを読んだリカは、嬉しそうに海に伝えていた。 一方、海は眉をひそめた。 「樺島 碧ってさ‥あ、やっぱ何でもない。」 「なによー! 樺島 碧って、可愛いんだよねー。」 海は何か言いたそうにしているけれど、リカの嬉しそうな顔を見て、躊躇している。 「気持ち悪いから言って!」 リカは海のほっぺを強く摘んだ。 「ぃってぇ!」 「ほら、はやくー!」 海はリカの手を掴んでやめさせた。 「じゃ、聞くけど。 リカちゃん、樺島 碧が朝比奈 瞬の元カノって知ってる?」 ご機嫌でふざけていたリカが少しずつ真顔になっていく。 「やっぱりね。」 海は、小さくため息をついた。 「そ、そーなんだ。 へぇ‥びっくり。」 リカは、無理して作り笑いをしている。 「瞬は、言ってなかったんだね。」 確かに、リカがファンだと言って紹介して欲しいと言ったら、微妙なそぶりだった。 「わぁ~素敵!」 甲高く可愛い声が聞こえてきた。 「来たみたいよ?」 海は、顎で合図した。 「ア、アローハ!」 振り返ると同時に、リカは何でもないそぶりをして見せた。
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