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「んっ?・・・眩しい」
陽射しでなかなか瞼を開けない。
「やっと起きたかいな」
片目で声がした方に視線を移す。・・・熊、明らかに熊がこちらを向いて座っている。
「うわ~!!!!!!」
「ちょいと待ちや!儂は人間やで!また気ぃ失わんといて!」
熊がジタバタしながらしゃべっている。
「・・・人間?」
自分でもビックリするくらい間の抜けた声が出た。人間の言葉を話す熊など聞いた事が無い。
「魔法かなんかで熊になっちゃったんですか?」
「・・・・ゥワッハッハッハッ!!兄ちゃん面ろい事言うなぁ。違うねん、これ着ぐるみや」
「へっ?」
「ほらぁ~」
両手を広げ熊がクルッと一回転してくれた。だがどう見ても熊にしか見えない。
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