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「ねぇここホテルみたいだよ」
美晴が袖を引っ張った。美晴に連れられ門横の壁へ向かう。
看板のようなものがある。暗くてよく判らないが『HOTEL CATHARSIS』と書いてある。
ホテルなら好都合、部屋さえ空いていれば泊めてもらえるだろう。
今俺たちはどの辺にいるのか分からないが、森の奥地であることに間違いはない。
「キャー!!!!」
暗闇に悲鳴が鳴り響いた。
「えっ?」
傍におっちゃんがいない。嫌な予感がする。
俺と美晴は慌てて門を潜り玄関の方へと走った。
嫌な予感は的中した。熊が玄関から中に入ろうとしている。
「おっちゃん、勘弁してよ!」
玄関に向かって叫ぶ。その言葉に熊が反応し、こちらを振り向いた。次の瞬間・・・、
ガシャン!!!
何かが激しく割れるような音がした。
そして、一瞬の間を置き熊は倒れた。
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