ずっと

3/6

11人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
「かっ…!」 ふと目が覚めた。 隣を見るとかずが寝てる。 「ゆ…め…?」 現実と分かっても不安は消えなくて ぎゅってかずに抱きつくと 「ん…さ、とし?」 泣いた顔を見られたくなくて、胸に顔を埋めたまま 「あっ、ごめん。起こしちゃた?」 「ううん、平気」 「どうしたの? こんな時間に起きてるなんて」 かずはいつも鋭い。 「何でもないよ」 そう言って誤魔化そうとしたら 「嘘、じゃあ顔見せてよ」 「やっ」 また涙腺が潤んできて そのまま上げないでいると、かずに優しく顔をあげられた 「嘘つき、泣いてんじゃん 何かあった?」 「……」 答えぜに黙ってたら 「いいよ、言いたくないなら」 そう言って、ぎゅって抱きしめてくれた。 「あのね…かず」 「ん?」 ぽつりぽつりさっきの夢の話をし出すと かずは何も言わず、さらにぎゅって抱きしめて聞いてくれた。 話終わると 「里史」 名前を呼ばれて 「絶対に俺たちは別れないし、別れられないよ それに…」 そこで急に黙ったかずを見ると、顔が真っ赤に染まっていた。 .
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加