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「さ、里史、どうしたの?」
ちょっと慌てて、聞いてみたが泣き続けるだけだった。
仕方なく泣き止むまでそっと抱きしめ、ポンポン背中を撫でた。
しばらくすると泣き声が小さくなってきた。
そっと体を離し里史と目を合わせると、静かに話しだした。
「おれ、かずが忙しいの知ってるけど…
寂しくて、テレビでかずが楽しそうに笑ってんの耐えられなくて…」
「もういいよ、分かったから」
そう言ってまた優しく抱きしめ、そっとキスをした。
唇を離すと
「もっと…」
「…え?」
珍しく甘えてきた。
「んふふ、いくらでもしてあげますよ」
今日は里史の寂しさを埋めてあげよう
そう思ってもう一度顔を近づけた。
end.
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