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昔々あるところに
ツンデレラというあだ名のついたユウという顔がたいそう綺麗な子とその継母のアニタと義理の姉のリナリーが住んでいました
ツンデレラの母はツンデレラを産んですぐに死んでしまい、ツンデレラの父もアニタと結婚してからすぐに姿を消してしまったので
それからというもの、ツンデレラは継母と義理の姉に毎日こき使われるのでした
「ツンデレラ、食事はまだなの?」
「……食事なんて蕎麦しか作れねェっつってんだろ」
「ツンデレラ、今度のお城での舞踏会用の私とリナリーのドレスは出来ているの?」
「裁縫なんてチマチマしたこと出来るか!!」
ツンデレラは真面目でしたが料理は好物の蕎麦しか作れず、とても不器用なので裁縫も出来ませんでした
「もう!ツンデレラは役立たずね!!」
「本当に……もういいわ…ドレスは仕立て屋に頼みます。あなたのご飯は抜きよ!!」
ツンデレラは最初からそうしたらよかったのに…と思いつつ、今日ものんびりと過ごしていくのでした
そんなこんなで日がたち、ツンデレラが全く興味がない舞踏会がお城で開かれる日がきたのです
実はこの舞踏会はラビ王子の結婚相手探しもかねて開かれるので継母も義理の姉も朝から慌てて支度をしています
「じゃあツンデレラ、私達は舞踏会に行ってきますからね」
「家で留守番してるのよ」
「行ってらっしゃい」
ツンデレラは舞踏会に全く関心がなかったのでいつものように六幻という愛木刀の手入れをし、夜九時にはもう寝ようとしていました
すると突然、さっきまで手入れをしていた六幻の中から白い髪の何かが現れました
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