No title

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「紗耶香(サヤカ)……」 名前を呼ぶと、びくっと震える、小さな体。 抱きしめたい衝動にかられて、ぐっと拳に力を入れる。 「巧(タクミ)…っごめん、すぐ…すぐ、泣き止む、から…っ」 ふわっと、いつも紗耶香がつけているコロンの匂いがした。 気づけば、俺は紗耶香を腕の中には閉じ込めていた。      
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