一、『アリクイの舌・千切れる』
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一瞬目を輝かせたうさぎさんは、ピンク色のバッグから二本のほそい棒を取り出した。 どうやら食事時に使うお箸だと思われるそれを右手に、うさぎさんはピンク色のロープに近付く。 「アリアリアリアリ……」 ロープはアリに夢中でうさぎさんには気付かないらしい。 これ見よがしと思ったうさぎさんは、あろうことかむんずと二本のお箸で器用にロープをつまみ上げた。
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