始まり

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なんだかんだで、入学式から2週間余りが過ぎた。 充とは、すっかり仲良くなり 今日も休み時間になる度に、俺の席に来て話している。 「だろ―。やっぱりあの芸人が一番面白いよな―。準也はどう思う?」 「そうだな……」 充を見ずに喋っているのに気付くと、 少し、戸惑いの表情を見せた充だったが、しばらく考えると何かに気付いたらしく、ニヤニヤしだした。 なんで、こいつはすぐニヤニヤしだすんだ。と思ったが口には出さなかった。 「準也、お前……やっぱり木下さんの事気になってるのか?」 「な!!……そ、そんな訳ないだろ!!」 必死に、首を横に振るがそんな事はお構いなしに充は続ける。 「だって、今木下さん見てただろ?」 「それは…………」 「ま、頑張れよ!!……あ、もう授業始まるな。んじゃあな」 授業開始のチャイムと共に、充が走りだし席に着いた。
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