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「東京に観光に行こうぜミリア!
楽しいらしいし!」
「わぁ素敵!楽しそう!」
この2人の会話によってこの物語は幕を開けることになる
蜂蜜の香りが漂うレストラン『アルヴェアーレ』
ごく普通のレストランに見えるが、弱小マフィア『マルティージョ・ファミリー』という裏の顔を持つ由緒ある店である
その片隅で騒いでいる男女2人組を周囲の人間は笑いながら見ている
アイザックとミリア
この店の名物と言っていいほどの有名人である
そこに突っ込みを入れる青年が1人
「いきなりそんなことを言ってもパスポートはどうするんだ?
2日3日で取れる物じゃ無いぞ?」
彼はフィーロ
この店のコンタユオーロ(出納係)を勤めていると同時にマルティージョ・ファミリーの幹部でもある
「なんだよフィーロ、ほっといてくれ
これは俺たちの問題なんだから」
「そうだ!
ほっといてくれ!」
そんな人物に向かってわめく2人
だが横から落ち着いた声が入り込んできた
「そうは言ってもアイザックさん、やはりいきなり海外旅行は不味いですよ」
「なんだよマイザーまで」
「つまんないの」
フィーロをフォローした人物はマイザー
一見優男に見えるがマルティージョ・ファミリーの元コンタユオーロでありファミリー屈指のナイフ使いとして知られる上級幹部である
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