*ベタな出会いを

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─ドンッ いきなり 何かにぶつかった 反動で俺は尻餅を付いた 「痛ぇー」 ちょっと 最悪 ズボンの尻ポケットに入れといたバナナが潰れた 辺りに甘い匂いを放ってる 『あぁ… デザートのバナナがぁ…』 楽しみにしてたのに でも口にくわえた トーストが落ちなかっただけ良しとしよう 「……あ、 ごめんなさーい」 おっとりした声 『あのな!! お前のせいでバナナが…』 言いながら見上げる 可愛らしい女の子 さっきぶつかったのは この娘? 女の子の方は 大してダメージが無かったらしく普通に立っていた 「本当にごめんなさい」 「あの、立てますか?」 女の子が手を差し出す 俺は自分でも解る程 頬が紅潮した 『だ、大丈夫!! 立てるから』 言って自分で飛び起きる 「大丈夫ですか? 本当にすみません」 俺の顔を下から覗き込む その仕草が可愛い 『だっ、大丈夫!  
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