奎吾
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生まれることのなかった水子とはいえ、実は僕は二度程その姿を見たことがある。 一度目は僕らがその命を奪ってしまった、つまり堕胎したとき、 そして二度目はその姿こそ見えなかったが、はっきりとその存在を目の当たりにすることができた。 今からお話するのは、そのときの僕の実際の体験談である。
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