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―今でも鮮明に覚えている。
診察台の脇には、鋭く光る金属製の大きな熊手のようなものがあった。
女医は乱暴にその金属製の熊手を膣内に押し入れると、二度三度とそれをかきまぜた。
わずか1、2分の出来事だった。
ドロッとした肉塊のようなものが、
診察台の下に敷いてある新聞紙の上に、大量の血液と共に落ちていった。
僕は息を呑み、
そして錯乱し、
診察台の脇に駆け寄った。
「まだ来ないで!」
僕はますます錯乱し、
おそらく感傷的になったのだろう、
「せめてよく見ておきたいんです!お願いです!もう一度よく見せて下さい」と頼んだ。
すると女医はこう言った。
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