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庭に出ると既にカナ&ナツキとチトセ&チアキが対峙していた。
「ルールは簡単、先に討ち取った方の勝ち」
定番だ。それで全滅した方の負けなんだろう。
「フッフッフッ、俺は名前に雪をもつ。雪合戦は負け知らずだ!!」
自分で言ってて、わけがわからない
「ユキ兄を」
「ユキ兄を」
何故!?
しかも満票一致!?
「フッフッフッ、貴様の季節はとうに過ぎたのだよ、渋柿ちゃん♪」
「誰がだよ!!てかいい加減そのネタ止めろ!!」
チアキにツッコミを入れている間にもルール説明は続く。
「庭の外に出ればその時点で負け。先に一度でもユキ兄に当てた方が勝ち」
「OK」
承諾すんじゃねぇ!!
「スタート」
俺の思いむなしく戦いのゴングがなる。
「うそん!?」
俺は走って家の陰に隠れる。
「カナ、まずはあの2人を潰すよ」
「了解!!」
「フッ、まだまだ甘い!!」
チアキは何やら筒のようなものを取り出すと導火線に火をつける。
「発射!!」
ドォォォォン!! と直径50㎝ほどの雪玉が飛び出し、カナに激突する。
「隊長ぉぉぉーーー!!」
「……後は…………頼んだ………」
カナ:戦闘不能につき退場
何だありゃ??
カナを5秒で沈めやがった。
「これでもくらえ!!」
ナツキは手元にあったリモコンのボタンを押すとチアキとチトセの間に雪が舞い上がった。
「キャ!何!?」
チトセはバランスを崩し、木に ドン とぶつかる。
木は揺れて、チトセの上に雪が落ちてくる。
「ブッ………」
「軍曹ぉぉぉーーー!!」
だから何でお前らは軍隊に執着してんだよ!!
チトセ:音信不通により退場
いや待て、そこにいるだろ!!
チアキも助けてやれば2対1だろ!!
「ユキ兄、覚悟!!」
ナツキが襲ってきた。
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