第4話 溶けちゃわないかな!?

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「ただいまー」 「ただいまー」 「ただいまー」 「ただいまー」 妹達が帰ってきた。 時計は午後5時。 「買い物の帰りに3人とも拾ってきたわよー」 「……て、捨てネコかよ!?」 チトセの言葉に思わずツッコんでしまった。 「ネコじゃない」 「ネコじゃない」 「ネコじゃない」 3人そろって否定されたら、俺は折れるしかない。 「じゃ、なんだよ??」 「子ネコだ!」 「子ネコだ!」 「子ネコだ!」 「ネコじゃねぇかーーー!!!」 ……おっと、思わず大声でツッコんでしまった。 アキはアキで妹達を見て悶絶しかけてるし…… 「あら、アキ……」 チトセはカバンを置いて居間に来ると、アキの顔を見て少し驚いたようだった。 ちなみに、俺とチトセとアキは全員クラスメートだ。 「ユキのお見舞いに来てくれたの??」 「いや、妹を見に……」 「もしもし警察ですか?家に知らない人が……」 はやっ!! 「嘘です、冗談です、許して下さい」 「……冗談よ!!」 「なにその間!?」 今チトセが携帯の電源ボタンを押したのを見たのは俺だけだろうか?? まぁ、ホントに警察ざたになったりは、しないだろ!? …………しませんよね?? 「あっ!」 「あっ!」 「あっ!」 買い物袋を置いて戻ってきた妹達が声を揃えて言う。 「この前のアホな人だ!」 「この前のアホな人だ!」 「この前のアホな人だ!」 「……何で今日、こんなハモってんだ??」 「お前何かしたのか??」 「何もしてねぇよ」 「あっ、ユキ兄元気になってる!!」 「ホントだー!!」 「溶けてないー!!」 ………あの、チアキさん?? 「アキ、ご飯食べてく?」 チトセはすでに、キッチンに立っている。 どうやら今日は俺の変わりに晩飯を作ってくれるようだ。 「いやっ、いいよ」 それだけ言うとアキはカバンを持って、そそくさと帰ってしまった。 もしかして、あいつ全然ロリコンじゃないんじゃ…… 次の日、アキは風邪で休んでいた。 ……………うつしたか??
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