75人が本棚に入れています
本棚に追加
30分ほどバスに乗って旅館に着いた。
旅館は山の方にあるのでなんとも心が安らぐ。
「ねぇ、ユキ兄、早く行こうよ~」
チアキに催促され、さっさとチェックインすることに……
受付の話では、部屋はかなり豪華なものらしい。
俺達はエレベーターで3階まで上がり、指定された部屋に行った。
「わぁー、すごーい」
「ひろーい」
「景色もきれーい」
フッフッフッ、何もしていないが、あそこまで感激されると何だか勝ち誇った気分だな……
「ねーねー、外雪降ってるしさ、遊ぼーよ」
「いこいこ!」
「あっ、待ってよ!」
妹達3人は キャハキャハ とはしゃぎながら、部屋を出て行った。
「さってと、俺達はどうする、チトセ?」
「うぅ~ん、そうねぇ……」
「こんな山の中じゃ、のんびり出来る分、やることもそんなにないよなぁ~」
「いいじゃない、アタシもユキも普段は家事や妹達の面倒で忙しいんだし」
「まっ、確かにゆっくり出来るのはありがたいんだけどな~」
そう言いつつ俺は無意識の内に畳の上に ゴロン と寝転がった。
「めちゃめちゃくつろいでるじゃない」
「まっ、たまにはいいかなって……」
「……じゃ、散歩でもする?」
「おばちゃんかよ……」
「いいじゃない、たまには……」
「そだな」
と、いうわけで俺達は旅館の中を散歩することにした。
最初のコメントを投稿しよう!