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お正月明けは何かと大変だ。
「ユキ兄、ヤバイよっ!!」
つまりはこういうことだ。
「宿題が終わんない~」
現在の日付、1月6日。
冬休みも、もう終ろうとしているころだ。
そしてこいつ、我が家の次女、夏樹(ナツキ)は毎年この時期にならないと宿題をしない。
「何で、今になるまでやってなかったんだよ」
「いやぁ~、この休みはヤツらとの戦闘が激しくて……」
また、意味のわからん言い訳を……
「ヤツらって何だよ!!お前は秘密のエージェントか何かか!!」
とりあえずツッコむ。
まぁ、いつもこんな感じだ。
「……バレちゃあしょうがない」
もういいよ……
てか自分でバラしたんだろ。
「それで、宿題ってのは何だ……」
「知らないのか……宿題っていうのは、休みの間に今までの学習の復習をするための……」
「そうじゃねぇよ!!どんな宿題が出たかだよ!!」
「あぁ、そっちか……」
ナツキは ポン と手を叩いて笑って見せた。
てか、宿題の意味を理解しているお前は自分の行動に罪悪感は無いのか??
そんなことを思っているうちに、ナツキはいくつかの冊子を持って来た。
「チアキにも手伝って貰って、大体は終わったんだけど……」
「ふぅ~ん。てかチアキってお前より年下じゃねぇか」
俺は興味本位でその冊子をパラパラとめくる。
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