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まだまだ冬ですね!
俺は現在、千歳と一緒に学校の帰路についている所だ。
妹達がいるので、高校は歩いて行ける距離だ。
「んじゃな、千歳」
「うん」
家がつながっているので、玄関の前まで一緒だ。
俺は千歳とわかれて玄関をあける。
「お帰りなさいませ、お兄様!!」
…………………はっ??
「お帰りなさいませ、お兄様!!」
何がどうなっている??
カナ、ナツキ、チアキが玄関の前で正座をして出迎えていた。
「えっ、ええっと………」
落ち着け、俺。
状況を整理しろ!!
まず何だ、これは??
①妹達が俺を倒すために、編み出した必殺技『妹☆アタック』
②欲しい物のため、恥をしのんで妹プレイ。
③何かバグった。
いやまて、機械じゃあるまいし、③はないだろ!!
後②の表現止めろ!!
正真正銘、妹だよ、プレイを付けるだけで俺の社会的地位が急降下する。
「おカバンをお持ちいたします」
カナが俺のカバンをとる。
マズイ、武器を取られた!!
どうする??
①戦う
②道具
③おどかす
④逃げる
⑤襲う
まてっ、襲うはマズイ。
意味的には戦うと同じなんだから、2つもつくるな。
そのニュアンスは、非常に危険だ!!
「おやつを用意してございます」
フッ、やはり発想は子供だ。
変な方向に目覚めているわけではないと安心する。
「して、その心は??」
このくだりにも飽きてきたので、そろそろわけを聞く。
「フッフッフッ、よくぞ見破ったな、さすが『灰色の渋柿』だ」
「誰がだよっ!!!」
チアキのボケはいちいち突き刺さる。
「実は、お願いがある」
今度はナツキが話し始めた。
「駅前のデパート、知ってるよね??」
「あぁ」
「行きたい」
「行きたい」
「逝きたい」
「まて、チアキ、お前だけ行く方向が違うぞ」
よほど自分が書いた『さるかに合戦』に自信があるのだろう。
チアキはまだ抜け出せていない。
ナツキいわく、男子生徒の絶対的支持を得たらしい。
「デパートか……」
「福引きがあるんだ」
確かにものは良いが、いつも行っているスーパーよりは少し高い。
「ねぇ、いいでしょ~」
やめろ、可愛い妹にそんな目をされたら………
「………わかったよ」
折れるしかないだろ………
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