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幸運にも、今日は学校は昼までだった。
仕方ないのでつれてってやることに……
現在の時刻は14:30。
ゆっくり買い物出来る時間だ。
俺としても可愛い妹達と一緒に過ごすのも嫌いではない。
「そう言えば、ナツキとチアキは何で昼までなんだ??」
「小学校は学校が始まっても3日ぐらいは昼までなんだよ」
「へぇ~、カナは??お前は中学生だろ」
「私の中学、今日職員会議なんだって……」
なんという偶然。
デパートに行かなかったらバチが当たりそうだ。
「千歳誘うか??」
「おねぇちゃん今日用事あるって言ってた」
「そっか」
そうこうしているうちに、駅前についた。
中に入ると、3人はキラキラした目でコチラを見ている。
……そう、我が家の妹達がデパートに来ると必ずこれがある。
俺はカバンから財布を取り出し、妹達に1000円ずつ渡す。
「あんま、無駄遣いするんじゃねぇぞ」
「はーい」
「はーい」
「はーい」
「必ず3人で行動すること。1時間したらこの場所に戻ってくること」
「はーい」
「はーい」
「はーい」
3人は元気よく返事をして、人混みの中に消えて行った。
まぁ、中学生のカナがいるし、大丈夫だろう。
毎回、少し不安になるが、子供達にとっては、遊園地の様なリゾート・パークなのだ。たいていデパートの中のケーキ屋やクレープ屋でおいしいものを食べている。
俺はいつもその間にお店を周り、必要なものを探している。
「さてっ、と」
俺の掘り出し物がないか、お店を周るため、地図を見る。
最初に目に入ったのは、不覚にも食品コーナーだった。
普通の男子高校生なら、服やアクセサリーショップに目が行くだろう。
「我ながらオバサンだな、見よこの素晴らしきポイントカードの数」
意味のわからない事を言いながら、財布の中身を確認する。
手持ち33000円で妹達に3000円渡したから………
…………………!!!!!!!!!
財布の中身は21000円。
家を出る前に確認したが
諭吉が3枚、英世が3枚。
だが今は、諭吉が2枚、英世が1枚。
「………まさか!!」
俺は急いで妹達を追い掛ける。
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