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これが俺の送る最後の手紙になると思うけど
今まで親父と過ごして来た思い出は俺の中の宝物やけ!
最後の最後まで迷惑掛けてごめんね
俺は本当に親不孝者や
でも俺今から頑張って行くけ
今までにないくらい頑張るけ
やけ見よって下さい
本当にこれが最後の親不孝です
今まで本当にありがとうございました。
いつかこの思いが届くくらい
大きな男になってみせます。
じゃあ
親父…またね。
早々。」
俺は返事の帰ってくることのない手紙を出した。
それから1週間暴れる恐れがあると言う事で独居に入れられた
そして3日後
婆ちゃんが面会に来た
「父ちゃん亡くなったよ」
もう何も言えなかった
考える事も出来なかった
ただ震える体を抑えるだけ…
何で俺が
何でこの時期に…
ひたすら自分のした事に後悔した
それから数日
死んだような生活が続いた
そして又母ちゃんが面会に来てくれた
母ちゃん「久しぶり」
元気だった
いや元気なフリだった
俺「久しぶり」
母ちゃん「大丈夫ね」
俺「大丈夫よ」
母ちゃん「あんた落ち込む暇があったら、早く帰って来て父ちゃんに手合わせんね」
俺はこの一言に心射たれた
俺「わかっとうちゃ」
母ちゃん「じゃあ後ちょっとやけ頑張りよ」
俺「ありがとう」
面会が終わった
俺の中で何かが変わった
あの一言で
俺の少年院生活に又火を付けた
病んだり、堕ちたりは帰ってからでも出来る
今は一日でも早く親父に手を合わせられるよう頑張ろう
そう思えた
1日前
10日前の俺とは見違える程変わり、ひたすら院生活を頑張った
そして出院10日前
俺は又考えた
今回の少年院で学んだ事
親父の死で考えさせられた事
俺は全てを考えた
ヤクザ一本でやってきた俺
回りを見ようとしてなかった自分
そして思った
もう親に辛い思いはしてほしくない
これが最後の親不孝
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