11人が本棚に入れています
本棚に追加
日が暮れ空気も冷えて来た所で客室へと戻った2人は眠りに着いていた…
ふと…
ロイは聞き覚えのある声を耳にし、ゆっくりと目を開けてみた。
「……父さん?」
ロイの目に、何者かと戦うシュドの姿が飛び込んだ。
その手にはティーダが握られていた。
「僕の村か…奴は…。」
銀色の皮膚…機人と見て取れた。
「来やがったか…この時が‼」
「ウグ…ウガ……」
「不完全か‼行くぜ‼」
シュドは詰め寄り、心臓をひと突き‼
「ウガアー…。」
機人は崩れて行く…
「呆気ねぇ…。」
余裕のシュドにエタが駆け寄る。
「まさか…この時代に…あなた…。」
「ああ、動き出した…しかしなぁ。」
「エタ、神殿に行くわ、ちょっと考えがある。」
そう言ってシュドは村の門へ。
「父さん‼」
ロイの声も姿も見えていないようだ。
シュドに続き辿り着いた場所はあの遺跡だった…
中の魔法陣から空間を移動するシュドにロイも追いつく。
ティーダと出会った部屋…シュドは語る…
「ティーダ、俺も年食っちまった…俺に万一があった時のために、お前を残す。あえてお前をここに隠して奴らの的をそらしたい。」
「我無くては機人は倒せぬ…」
「息子にお前を託したい。俺は一足先に奴らを探る。」
「なれば我が半身、ツキシュを持て…我が王族の末裔…塔の守り人よ‼」
ティーダはみるみる2本に分かれる。
「ほぉ…すんげぇ‼遠慮なく頂くぜ‼」
「息子がもうちょい成長したら、そんときゃ頼んだぜ‼」
「必ずや後を追う…。」
突然ロイは光に包まれ、気が付くと船に戻っていた。まだ日は出て居らず、サシャも眠っている。
「目覚めたかロイ…大きなる宿命背負いし子よ…。」
「ティーダが教えてくれたんだね…僕のもやもやの答え…やり抜くよ‼父さん‼僕の役目を果たすよ‼ティーダ、よろしく‼」
ロイは再びゆっくり目を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!