旅立ち

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日が暮れ空気も冷えて来た所で客室へと戻った2人は眠りに着いていた… ふと… ロイは聞き覚えのある声を耳にし、ゆっくりと目を開けてみた。 「……父さん?」 ロイの目に、何者かと戦うシュドの姿が飛び込んだ。 その手にはティーダが握られていた。 「僕の村か…奴は…。」 銀色の皮膚…機人と見て取れた。 「来やがったか…この時が‼」 「ウグ…ウガ……」 「不完全か‼行くぜ‼」 シュドは詰め寄り、心臓をひと突き‼ 「ウガアー…。」 機人は崩れて行く… 「呆気ねぇ…。」 余裕のシュドにエタが駆け寄る。 「まさか…この時代に…あなた…。」 「ああ、動き出した…しかしなぁ。」 「エタ、神殿に行くわ、ちょっと考えがある。」 そう言ってシュドは村の門へ。 「父さん‼」 ロイの声も姿も見えていないようだ。 シュドに続き辿り着いた場所はあの遺跡だった… 中の魔法陣から空間を移動するシュドにロイも追いつく。 ティーダと出会った部屋…シュドは語る… 「ティーダ、俺も年食っちまった…俺に万一があった時のために、お前を残す。あえてお前をここに隠して奴らの的をそらしたい。」 「我無くては機人は倒せぬ…」 「息子にお前を託したい。俺は一足先に奴らを探る。」 「なれば我が半身、ツキシュを持て…我が王族の末裔…塔の守り人よ‼」 ティーダはみるみる2本に分かれる。 「ほぉ…すんげぇ‼遠慮なく頂くぜ‼」 「息子がもうちょい成長したら、そんときゃ頼んだぜ‼」 「必ずや後を追う…。」 突然ロイは光に包まれ、気が付くと船に戻っていた。まだ日は出て居らず、サシャも眠っている。 「目覚めたかロイ…大きなる宿命背負いし子よ…。」 「ティーダが教えてくれたんだね…僕のもやもやの答え…やり抜くよ‼父さん‼僕の役目を果たすよ‼ティーダ、よろしく‼」 ロイは再びゆっくり目を閉じた。
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