11人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし眠ってすぐ
とてつもない衝撃と乗客達の悲鳴に叩き起こされた。
「何だあ⁉」
「ロイ‼私達も‼」
2人は素早く身支度し廊下に飛び出す。逃げ惑う乗客達。
何とか艦板に出た2人はすぐに事態を把握した。
髑髏の印の真っ黒な帆を開いた船が大砲をこちらに向けている。海賊船だ。
大砲から第二弾が放たれる。
「加護の指輪よ‼力を呼び覚ませ‼」
サシャが指輪に魔力を込めると船は巨大なバリアに包まれた。大砲の弾は弾かれバリアは消えた。
「やったね‼」
しかし海賊もすぐには引き下がらない。
船をこちらに向け、
全速力で向かってくる。
「うそ~、しつこい‼」
サシャはもう一度指輪に魔力を。しかし指輪は崩れ去った。
「い、1回ぃ~‼なんでぇ‼普通3回は使えるはずなのに‼」
海賊船が激突、船は航行不能となってしまった。
「いっけぇ‼」
「うおああー‼」
手下達が乗り込んで来る。しかし…
「ぐはぁ‼」
「ぬおぉ‼」
手下達は皆弾き飛ばされた。
「奥義、疾風剣‼」
ロイは大きく弧を描く太刀筋で「かまいたち」を生み、海賊達を吹き飛ばした‼
「ここでストップだ‼」
ロイの疾風剣が唸る。
渾身の一刀はなんと海賊船のマストを切り落とした。
「え、う…うそ」
余りの威力にロイ自身も驚いた。
「僅かだが我が力なり…」
ティーダが呟いた。
その時、海賊船から声が響いた。
「そこの坊や…あたしらに喧嘩売ったからには、ただじゃ済まさないよ‼」
手下達を制し、1人乗り込んで来た船長とおぼしき人物…
ロイ達は目を凝らした。
「この船やるにはあんたが先だね…」
「女の人…」
「あたしはライカ…
船の落とし前、着けさせてもらう‼」
女性相手…ロイは戸惑いながらも剣を構える。
最初のコメントを投稿しよう!