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ライカに救われ船に招待された二人は、
何もない倉庫で羽を休めていた。
日は暮れている。
「ねえ…旅が始まってからずーっと気になってるんだけど、その剣…何でしゃべれるの。」
サシャの疑問…ロイにも分かっていなかった。
ロイが答えに困っていると
ちょうどティーダが語り始めた。
「少し触れて置くとしよう…我はフファの元神官。フファの内乱の最中討たれ、その魂をこの剣に宿した。言わば我は、剣として生きておるのも同然なのだ。」
「そうなんだ。」
二人は顔を見合わせた。
「ロイよ…先の巫女…シグの影響を受けておる…それどころかこの国全体からシグの力を強く感じるのだ…。」
「ホント‼機人が居るのか‼」
「分からぬ…あの巫女も機人化には至っていなかった。身につけているのであろう。そして国全体の力…これは恐らく…我等がかつて塔を止めるため外した『四魂』のもの…。」
「四魂⁉」
「そう…塔のエネルギーを増幅する為の石盤だ…ウフズ、カー、ウマツ、カジの4つがあり、それぞれ大地、水、火、大気のエネルギーに反応する…これに魔力を通し、塔から放つ事で、数々の天災を起こさせるのだ…。」
「だから外して、自然界との反応を起こせなくしたんだね。」
「左様…しかし何故こんな所に…この国のどこにあるのか…ロイよ…探し出して破壊するのだ…機人に渡る前に。」
「でも…迂闊に動けないよ…。」
「あの巫女…我に気付いておった…シグの所有者たる故か…」
サシャが口を開いた。
「ライカさん、力かしてくれないかしら…グスク国は自分のお庭みたいだったし…。」
「それは無理じゃない?自分達だって危険だし…。」
「尋ねもしないで諦めないの‼ホントあんたは計算ばっかり‼」
「じゃあサシャに交渉任せるよ。」
「こ…ここは男のあんたが矢面に立つべきでしょ‼」
「何だよ…自分も嫌なんじゃないか‼」
サシャが反撃に出ようとした時、ノックの音がした。
「お二人さん、お頭がお呼びでさぁ。」
部下に着いて行った先は船長室。
部下がノックする。
「お頭ぁ…連れて来やした。」
「入んな。」
二人はゆっくり入る…
豪華な部屋…
中心にテーブルと
大きなソファー…
「ちょっと話したい事が出来た。まあくつろいどくれ。」
3人はテーブルを囲んだ。
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