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初めて対峙した王は
老いてはいたが、圧倒的な威厳と暖かさを兼ね備えていた。
2人は王の前にひざまづいた。
王は優しく語り始めた。
「ロイよ…成長したのぉ…サシャも…。」
ロイは驚いた。
「王様?なぜ僕等を?」
「儂の部下の子供達を、知らぬはず無かろう‼」
「父さんが部下?」
「うそー‼」
「はっは‼奴らは皆にもてはやされるのを嫌っておったから内緒にしたんじゃろ。」
王はにこやかに微笑んだ。
「さて…村を襲った輩…どの様な者か聞かせておくれ。」
サシャが話し始めた。
「はい…人の姿はしていましたが…皮膚が独特の銀色で…強大な力で村を一撃で破壊しつくして…。」
「やはり機人じゃな。」
「機人?王様、何かご存知なら教えて下さいませんか。」
「うむ…遥か昔、最果てには国がありそこで謎の鉱物が発掘された。あらゆる金属を越える強度を持ち、人の生命力を激増させ、強大な力に変える鉱物…シグじゃ。」
王は続けた。
「そしてシグを体に埋め込まれた兵士が機人じゃ。更に国はシグで天災を自在に起こす塔を造り隣国を次々と滅ぼした…しかし側近の1人が暴挙を止めるべく、シグで出来た剣を取り、塔を止めた。」
ロイは思わず自分の剣を見た。
「ピンときたじゃろう…主の持つその剣、ティーダじゃ‼」
「この剣…」
ロイは剣の生い立ちに驚愕した。
「主の父シュドも数年前機人と戦い、ある懸念を抱き旅立った。そしてそれは的中した。塔と機人を蘇らせんとする者が現れたらしいのじゃ‼」
かたずを飲み聞き入る2人…
王は続ける…
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