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最果て…
世界の最南端…
『暗黒大陸ギメル』
太古の過ちにより、自然は破壊され生態系は乱れきり、常に暗雲が垂れる…
今…更なる闇が…
胎動し始める…
「…甘く見ていた。」
『黒き塔』核の間、禍々しき暗黒魔導師が玉座に腰を降ろした。
「面白い…まさか剣の方を手放していたとは…。」
魔導師は笑みをこぼした。
「ユサラビ様。」
核の間に、『同質の気』を持つ1人の男が現れ魔導師にひざまづく。
「サイファか…。」
「ユサラビ様が押し切られるとは、何者で…まさか、アレフとティーダの。」
サイファが口を開く。
「奴らの血もまた、脈々と受け継がれておったわ…ふふ…我が力はまだ戻っておらぬ…窮鼠に噛まれたわ…アレフとティーダの血…見くびり過ぎたわ…フハハ‼」
ユサラビ。ロイの村を襲った暗黒魔導師は、まるで遊んで来たかのように、高らかに笑っている。
「やはり七機神の力も必要では。」
サイファが口にする。
「ウム、サイファよ…その手筈任せた…我もこの塔も不完全だが、我が宿敵もまた不完全なはず…七機神を甦らせ、塔を完全なる物にし、宿敵を討たせよ。」
「は、直ちに準備を。」
暗黒は小さく…
しかし確実に…
世界を揺るがす…
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