恐怖到来。走れ玲二!

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      自分の意見を正当化してしまうのだが、夏の夜中。部屋は暑く、涼みに外へ出て散歩をしていると、どうだろうか。 通りがかった公園で聞こえる怪奇的な音。太く硬いものが砕かれるような、噛み砕くような音がしたんだ。擬音にするなら“ボリボリ”が正しいだろうがもっと生々しく、気持ち悪い音。 まさか目の前のような光景が広がってるとは知らない平和ボケしている一般の高校三年生なら見に行ってしまうだろ? ――そうした結果がこれだ。 まさに怪物と言った様で、人では絶対になせない事をしている。人の肢体を胴体から引きちぎり、それを愉快そのものの様に喰らっている。 右腕を食べ終えたら次は左腕へと進み、恐怖で足がすくみ尻を地面につけてる間に当等、胴体までも喰らい尽くしたそれが、こちらに気付き睨んでいる。 いや見つめていると言った方が正確だろう。    
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