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「コーヒーを甘くして飲むヤツの気がしれない」
どついたろかコイツ、マジで!
は?と思った。
今まさに二袋目のお砂糖をコーヒーに投入している私を目の前にして言う台詞とは思えない。
しかも自分で呼び付けておいて。
更に20分遅刻してそんな態度とはっ。
とあるコーヒーショップ。
時刻は19時20分。
「(えらっそー!)」
思わず顔を横に向けてしかめてしまった。
あたしだって普段からそんな飲み方はしない。だけど仕事で脳みそをフルで使ってお疲れなんだい!
優しい味で(←激甘)自分を労りたかった、それのどこが悪い!?
ブラックのコーヒーが好きならば醤油でも飲んどけと思うあたしは悪魔だろうか?
(だって色だけなら似てるしサ)
頭にキタので反抗の意味も兼ね、大袈裟にずずずーっとおっきな音を立ててコーヒーを啜れば、今度はジロリと睨まれた。
あぁ、ちょっと怖いし、泣きたくなってきた。
なぜ怒られてる?あたし!
理系な人はこれだからサ!!←偏見
この人とは飲み会で知り合って二人で会うのは二回目だけど、いつも小難しい顔ばかりで何が楽しいのかわからない。
何故この人はあたしと二人で会おうと思ったのか。
(んー。
あ、飲み会を企画した同僚のみっちゃんを狙ってるのか?
とりあえず周りから固めてくタイプとか?)
「みっちゃん狙ってるなら敵多いですよ?」
憮然と言いはなてば
「は?」と呆れたように彼は聞き返した。
「みっちゃん、偉そうな人は嫌いだって言ってたし」
あなた偉そうだし?その嫌味はひとまず心のなかで呟いとこう。
「今その人の話する必要あるの?」
「え?みっちゃんの彼氏の座を狙ってるんじゃないんですか?」
「あー。本当に君は…なーんにもわかってないんだね。鈍いとは聞いてたけどここまでとは」
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