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恋愛に興味の無い翔哉。
そうなった理由は、それほど複雑ではない。単純に『好きになれる女性がいない』という事に尽きる。
実年齢より大人になってしまっているのか、高校の同級生には全く女を感じない。
別に彼の生い立ちが影を落としているというわけじゃないのは確かだ。
何故なら、翔哉は母親の蘭子を尊敬している。
子供の頃から彼女がキャンパスに向かう真剣な「プロの顔」を見せていたのを覚えている。
それでいて、ちゃんと食事の時間になると母親の顔に戻る。
眠る時は必ず寝付くまで隣に添い寝してくれた。
そんな安心感が翔哉の内面に根付いているのだ。
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