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「チャンミンて男…憎い?」
「…」
「答えてくれないんだ~、そうだよね、プライドが許さないよね~」
「…どうして」
「何?なんか言った?」
「そこまで、悪振るんですか?あなたはココへ来たときは私にも分かるほど神々しかったのに」
「今じゃ、わがままな王様って?そうだな、こうも簡単に神様ってのが自分が作った物にひれ伏すなんて思ってもいなかったからな、呆れちゃった。地上は確かに死にそうなのは自業自得で本当なら滅んじゃった方が良かったのかも知れないけど、それを想像した奴がのうのうと楽園なんか構えて暮らしてる事に腹が立ったし…最初はどうにかしなきゃって思ってがんばってたけどさ、今はどうでも良い。楽園が廃頽しようと地上が復興しようと」
「確かに…落胆はされたのでしょうが…」
「信念が無さ過ぎって言いたそうだな?これでもちゃんと働いてるじゃん俺。今、地上に降ろされてる食料、嗜好品、その他もろもろ誰が交渉したと思う?」
「交渉ではなく、脅しでは?」
「はっ、流石(笑)天使の中でも一番の堅物。…言う事が一々偉そうなんだよ」
「…申し訳ありません」
「心にもない謝罪なんかいらないね。お前は早くユチョンを連れてくればいい」
ユノはだまったまま答えようとしない
「無言の抵抗?そんなに大事ならなんで手放したんだよ。ホントにおかしいよ、お前」
大事
そう大事にしてきた、ユチョンへの想いは
でも、足りないところがあったんだろうとユノは言い聞かせていた
そうでもしていないと、未練なんて惨めな思いを抱いたまま思い出だらけのこの楽園では生きていけない
そんな思いがプライドだと気づかずに
楽園にしがみ付いている自分は何をしたいのか…
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