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「おかえり、チャンミン」
「ただいま、ユチョン」
チャンミンは、作業着から私服に着替えてリビングのソファーに座る。
「今日はシチューなんですね」
「うん、外寒かったろ?」
「大丈夫ですよ。僕はこう見えても、寒さには強い」
「(笑)こう見えて?どう見えてだよ」
「いつも、ユチョンが心配するからでしょう。強くなくてはいけないんです」
「俺、そんなに心配してないよ」
「わかりやすく顔に出ています」
「うそぉ~」
「あなたの知らないあなたを僕は知っています。いいでしょう?」
ユチョンはクスリと笑いながら、さっきから少し疼く背中に手を伸ばした
ブツリと落ちた羽根は中途半端な長さを残していた。
それが時折痛み出す。
「今日は雪ですからね・・・」
「あ、気づいたんだ」
「僕にはユチョンの全てが分かる力を神様から貰いましたから」
「神…ね」
古傷は天候によって痛んだり熱を持ったり
そのたびに、楽園を追われた日のことを思い出してしまう・・・もう一人の『彼』の事も
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