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けいちゃんの手が、スカートの下を這う。
けいちゃんの顔が、うなじに埋もれる。
けいちゃんの声が、あたしを何度も呼んでる。
…嘘。
本当のけいちゃんは、こんなにごつごつした手じゃないし、けいちゃんの香水はシャンプーみたいな匂いがする。
最も似てないのはあたしの名前を連呼するところ。
そんなに自分勝手なセックス、けいちゃんはしないよ。
「ごめん、帰る。」
男の体をすり抜けるようにベッドから降りて立ちあがる。
「おい、みか!!」
男は声を荒らげて腕をつかむ。
ふりはらう。
ついてくる。
急いでドアを開けて、すっかり冷えきった外気を身体中に取り込む。
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