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その周りには妹分のように複数の女子がいて、群がってくる男子をがっちりブロックしている
葉一がその人だかりに着くと群がっている男の内の一人の声が耳に入った
『ヒメさん!!メアド教えてくださ~い!!!』
葉一「あぁ!?オレが先だろがよ!」
葉一は爆発しかけたが不意に何かが頭のなかで引っ掛かった
葉一「ヒメ・・・!?」
葉一は思い出した
あのポスターだ
葉一「ヒメってあの1000$のヒメ・フジサキじゃねぇのか!?」
そんなバカな…
「誰だ、ヒメさんを呼び捨てで呼んだのは!?」
付き添いの女子の一人が葉一に気付いて言う
葉一「はい!!オレ、呼び捨てで呼び合うような関係になりたいと思ってるッス!!!」
葉一はまた壊れてしまった
ヒメ「そのように呼ぶということはわたくしに勝負でも挑んでるんですって?」
葉一(なんだこの話し方はー!?)
葉一はショックで言葉が出ない
ヒメ「反応くらいしてもよいのではなくって?せっかくわたくしが話しかけているんですのよ?」
葉一(うぜーーー!!!)
「アンタ何様のつもり!?」
二度も反応をされなかったヒメの気を察してさっきとは別の付き添いの女子が声を荒げる
ヒメは貴婦人のように手の甲を口にあて葉一に言う
ヒメ「アワレね…愚民の分際でこの高等階級のわたくしにそんな態度をとっていきがるなんて…本当にゲスの極みですわ、あぁ見苦しいこと…せめてもの汚名返上にそこで土下座でもしたらよくって?」
葉一(性格ブスだーー!!!)
葉一の心の中の<どストライク>が音をたてて崩れていく
ヒメ「さあ、そのお恥ずかしいお顔を蜂の巣にしてあげましてよ!」
その瞬間―
ヒメは葉一に素早く日傘を向けた
しかし葉一の超動態視力はそれをしっかりとらえていてスローモーションに見えていた
傘の先は筒状で中から何か飛んでくる――銃弾だ
葉一「仕込み銃…?」
弾丸はしゃがんだ葉一の頭上を通過する
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