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不意打ちを避けられたヒメは多少動揺したようだ
葉一「おめぇ銃を構えていない相手を撃つのは違法だぞ!!
捕まれ!!」
葉一はヒメを指差しながら怒鳴る
ヒメ「あら、ゴム弾なら合法ですわ」
ヒメは落ち着いて続ける
ヒメ「まさかそんなことも知りませんでしたの?それ以前にまずあなたごときにわたくしが実弾を使うとでも思って?」
周りで笑い声が湧く
大勢の前でバカにされた葉一は頭に血がのぼり銃を構えようとしたそのとき―
「おーい、何してるーもうすぐ集合時間だぞー」
何者かが校門から呼びかける
大勢に聞こえるくらいの大きさだがどこか気の抜けた声だ
ヒメ「あら、トム・ワトソンではありませんか」
声の主は身長175㎝ぐらいで七三分けに眼鏡といかにもインテリな男だった
トム「むむ、君はヒメ・フジサキだね」
トム・ワトソンと呼ばれる男は眼鏡もクイとあげながらヒメに応答する
ヒメ「あなたがここの教師でいらして?」
トム「ああ、皆さんよろしくね~」
手を挙げて軽く周りに挨拶する
ヒメ「手配書でわたくしより少し上の階級だからって付け上がらないで下さいな、すぐにわたくしが引きずり落として差し上げますわ」
ヒメがトムを睨みつけて言う
トム「気をつけておくよ」
トムはヒメの宣戦布告に対し余裕の表情で返す
トム「それより皆早くグランドに整列してくださいねー」
トムはそう言ってグランドの方へ歩いていった
ヒメ「チッ」
ヒメは去っていくトムをまた睨みつける
ヒメ「そろそろ行きますわよ」
ヒメも付き添いに合図をしてぞろぞろとグランドへ歩いていった
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