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結構時間が経った
葉一はベッドの上で目を覚ました
他にもケガ人がベッドの上で寝ているようだがカーテンで仕切られていて分からない
多分試合でケガを負った選手だろう
両手が痛む
手榴弾での火傷だ
ベッドの上でぼんやりしていると隣のベッドからフォンフォン聞こえてきた
機械音でもなければ人の声でもない
シタジキを折り曲げしたときの音のような…
とにかく聞いたことのない不思議な音だ
しばらくしてその音が止んだ
「ありがとうございました!!」
患者だろうか、お礼の言う声が聞こえた
すると葉一のベッドのカーテンが開いた
白衣を着た欧米人のような白人男性が立っていた
入ってくるなり男は口を開いた
「患部ヲ出シテクダサイ」
カタコトの日本語だ
葉一は言われた通り両手を出す
するとその白人男性は両手で葉一の両手をおおった
フォンフォンフォン
さっき隣から聞こえたあの音が男性の手からほんのり明るい光とともに聞こえてきた
葉一は直感的にわかった
葉一「あなた、名医ヨハンですね?」
ヨハン「ハイ、ソデスヨ」
みるみる両手の痛みが消えていくのがわかった
葉一「俺達の仲間になんねえか?」
ヨハン「ナカマ?」
葉一の突然の誘いにヨハンは少し戸惑う
ヨハン「ワタシハ、ドコニモ入ラナイト決メテイマス。入ルト動キヅラクナリ沢山ノ人ヲ救エナイ」
葉一の両手は完全に治っていた
葉一「沢山の人を救いたいんだろ?」
完治した両手を見ながら尋ねる
ヨハン「ソデスヨ」
葉一「なら簡単だ、俺達は平和を勝ち取るために戦う!!平和になればケガをする人もかなり減る。まだ小さい組織だけどな、でもお前が来てくれりゃぐっと達成率が上がる」
そういいながら連絡先を書いたメモをヨハンに渡す
ヨハン「・・・考エテオキマス」
そういうとヨハンはメモを白衣のポケットに入れ他の患者の元へ去った
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