159人が本棚に入れています
本棚に追加
―午前8時―
リリリリリリ!
目覚ましが鳴る
葉一は目を覚ました
葉一は辺りをボーっと見る
寝起きのせいで辺りは白い
ここはガンシティ内にある葉一のアパート
なかなかボロい…
東京にいた頃と同じように目覚めが悪い
が、今日は遅刻する訳にはいかない
葉一「ウォラァアア!!」
寒さに打ち勝つため葉一は勢いよく布団をブッ飛ばした
学校の用意はもうしてあった
朝食は栄養ゼリーだ
冷蔵庫を開けると中にはぎっしりそれが並んでいた
その一つをくわえながら学ランに着替える
したくを終え外に出るとルパンがドアの脇で寝ていた
葉一「寒かろうに…」
自然と一体化し神経を研ぎ澄ます修行として外で寝ているそうだ
葉一「もう朝だそ~」
葉一はルパンにも栄養ゼリーを差し出す
ルパン「どもです…」
ルパンは寝起きで声がかすれてろくに声が出ていない
完全にオッサンだ
葉一「んじゃ、オレ今日学校だから、オッサ…ルパンはどうすんの?」
ルパン「あっしはいつもみたく仕事してきます」
葉一「あんま盗りすぎんなよ」
ルパン「うぃす」
葉一は駅に歩きだした
ルパンはゼリーのキャップを開けて吸いだした
ガンシティ公立高等学校 略してガン校
葉一のアパートから駅まで徒歩15分
駅から急行で20分
学校は駅の目の前にある
通勤ラッシュ電車を乗り終えガン校を目の前にしたそのとき
校門脇に人の群れが見えた
大統領のような重要人物に人がたかっているみたいだ
葉一「中心はあの女子か?」
その女はガン校の制服を着て日傘を差している
整った顔立に大きな瞳
脱色系の金髪セミロング
それでいて清楚な雰囲気を出している
葉一「ドゥスゥリィイッッケ!!!」
どうやら葉一は
〈どストライーク!〉と言ったようだ
葉一「どいたどいたぁ!!」
思考力が少し低下してしまった葉一は彼女目掛けて走って行った
この男の頭のなかではある言葉が呪文のように流れていた
『メアド交換メアド交換メアド交換…』
最初のコメントを投稿しよう!