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ハンカチのお陰でだいぶ和らいだ手首の傷み。
まだちょっと痛いけど、大丈夫ってことを伝えようと思って、会長の方を見た。
そしたら、会長が手でこいこいってしたんだぁ。
だから、何かなぁーって思って近づいたら、会長が耳打ちしてきた。
「"葉桜。お前…、先に生徒会室に帰ってろ。"」
『"へ?会長はぁ?"』
「"すぐ帰るよ。すぐ帰って手当てしてやるから、待ってろ。"」
会長…、逃がしてくれるつもりなんだぁ。
転校生君から…。
でも、会長も転校生君のことあんまり良く思ってないみたいだしぃ。
大丈夫かなぁ…。
『"…本当に、すぐ帰ってくる?"』
「"あぁ…、だから、行け。"」
俺はもう一度会長の目を見る。
会長は早くと急かすような視線を投げた。
だから、俺は皆に背を向けて、小走りで駆け出した。
会長………。
俺、会長のこと、すっごい信頼してるんだよぉ。
多分、会長は知らないだろうけどねぇ…。
だから、早く帰ってきてよぉ…。

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