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俺は階段をゆっくりと上がりつつ、獅鶴のことを考えてみる。
くさっても幼馴染だ。一応心配ぐらいはする。
しかも内容が内容だ。へたすりゃ死ぬかもしれないし、最低でも何か後遺症が残ることは間違いないだろう。
それほどアレにはまだ不可解な点が多い。
3年前の2001年に突然、一人の男性が発現し、またたく間に日本人に限定され、広がっていった。
原因は不明。呼び名も様々な例があるため、一つに絞りにくい。
そのため、今世間ではアレのことを魔法、魔術、異能、怪異などと呼称しているが、
俺の呼称はそれのどれにも当てはまらない。
『只の病気(ブレイン・シンクネス)』略して『レインス』俺はそう呼んでいる。
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