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シグナムとシャマルの言葉はしっかり、ヴィータに聞こえていた
ヴィータ「はやて…心配してるのか…」
ベッドに座り、毛布を頭から被っている
レインが消えた翌日
その日からヴィータは何をするにも気力が沸かなかった
朝、ベッドから起きる事も、朝食を食べる事すら沸かないでいた
ヴィータ「わかってるよ…このままじゃいけないって事位……」
何度も部屋から出ようとした
でも、どうしても思いだしてしまう
レインの事を
あの声を
あの顔を
あの温かさを……
ヴィータ「ダメだな…あたし…一番辛いのは、なのはなのに…」
なのはが一晩中泣き続けた日
ヴィータも同じように泣いていた
レインが消えた事が悲しくて、守れなかった事が悔しくて…
2つの気持ちが混ざり合い、ぐちゃぐちゃになって、わけわからなくて…
もう泣くしかなかった
ヴィータ「でも、このままじゃダメだよな。 あたしは!」
ヴィータはベッドから降りた
ヴィータ「なのはが立ち上がったんだ…あたしだって!」
扉の前で足が止まる
あと一歩を踏み出せば、扉は開く
しかし、その一歩が出なかった
足が震え、体が固まる
ヴィータ「あと一歩なんだ…何で出ないんだよ!!」
必死で足を踏み出そうとするが、やっぱり、足が動かなかった
ヴィータ「やっぱり…あたしは……」
また目から涙が込み上げて来る
その涙が落ちかけた時だった
(あと一歩だろ)
誰かの声が聞こえ、ヴィータの背中を押していた
ヴィータ「うわあ!」
背中を押されたヴィータは前に飛び出し
目の前の扉が開いた
ヴィータ「何をしやがる!」
何とか転ばずに済んだヴィータは後ろを振り向いた
ヴィータ「あれ?」
後ろには誰も居なかった
馴染みの自分の部屋が目に入る
周りを見渡し、確認する
そして……
(頑張れよ!)
聞き慣れた声が聞こえていた
その声が誰なのか、ヴィータはすぐにわかった
ヴィータ「ありがとう、レイン」
部屋から出たヴィータは最初にはやてに会いに行った
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