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がばっ
「っ!」
抱きつかれた!怖いっ
「あ、「かちょーのやつぅ」
耳元で弱った声
「かちょーね、めちゃウザいの」
てか酒臭っ
ゆっくりと離れて向かい合わせになる形
月が何かを照らした
かっこいい…
お酒を大量に飲んでいるのかほんのりピンクになってるほっぺ
ネクタイがネクタイの役目を果たしてないくらい開かれた胸元
泣きそうになってる形のいい眉毛
ぽってりした唇に女の子みたいにデカい目
スーツがとても似合っていた
「あ、の。大丈夫ですか?」
多分さっきの音はこの人が落ちてきた音
少し手の甲を怪我してる
すると男の人は手を伸ばしゆっくりおれの頬に触れた
え?
自分でも目を見開いたのが分かった
「あなたこそ…こんなボロボロになって。」
心配だ、と切なそうに呟く
なんで。
「おれが傷ついているの分かって…」
「そんな悲しい顔しないで。俺まで悲しくなる」
ふわっと綺麗だけど悲しい笑みを零しおれを包み込んだ
「大丈夫だよ。」
耳元で優しく呟かれ涙腺が緩んだ
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