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「じゃあ、アタシもこれで…「せっかく来たんだし。まあ、入って入って」
アタシはふらーっと
帰ろうとしたが
腕をがっしりと捕まれ
図書室の中へと
引きずり込まれた。
「…あ」
図書室の窓をふっと
見るとグラウンドで
野球部が部活を
しているのが見えた。
アタシは中学の頃みたいに、
教室で良太の部活が
終わるのを待ってる
みたいでなんだか
懐かしかった。
「……へぇ」
「…何ですか」
「んーん。いい顔して外眺めてるなあ、ってさ」
にっこりと裏が
ありそうな笑顔で言う
このよく分からない部長。
アタシそんな顔してたのかな。
入って入って、と
押し入れたくせに
たいして話もせず
せっせと記録書を書く部長。
一体何なんですか。
「………あの「ここ、静かでいいでしょ」
「はぁ…」
部長はこっちが帰ると
言おうとしたら話始めた。
間が悪いって
こうゆうことか。
「人も来ないし、落ち着くよね。図書室に来た奴だけが知る特権だ」
「たしかに、そうですね」
この人、いい加減な人かと思ってたけど
案外そうでもないかも……
「そして、先生も来ねぇからサボってもばれない!」
やっぱりいい加減だ。
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