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別に好きだとか、そういう甘い感情は持ち合わせていない。
ただ、あいつが隣にいて、笑っていてくれるなら。
それだけで、よかったと思えたのに。
絵を一枚描くたびに、サインを入れるたびに、頭が痛くてたまらなくなる。それでも、描かなければ。
描かなければ、その痛みさえ、その姿さえ忘れてしまいそうで。
それが、一番怖いのだ。
吉野、俺はまだ、あんたの姿を探している気がする。
わかりたくないんだ。
手を繋ぐことも、唇を合わせたことも無かったけれど、きっと・・・。
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