ep1.流星痕(プシュケ

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「キョーミない・・・って言ったら怒るだろうな。じゃあ今夜は屋上で見るよ」 「散歩してこいよ。そんで見ればいい。降ってくるかもしれないしな」 たいしたことじゃあ、ないけれど、あの日からアタカは、俺のことをふざけた名前でよばなくなった。 まるで、最初からそんな風に呼んでいなかったみたいに。 ・・・たいしたことじゃあ、ないけれど。 「似てるなァ」 アタカが、笑いながら呟いた。あんな風に笑ったの、久しぶりに見た。 誰にだよ、なんて、聞くのはヤボだろ。
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